15歳で絵と書道に出会い、「絵描きと書家になりたい」と心に決めた——そんな彼女の道は、思い通りにいかないことの連続だった。絵が思うように描けず、心の不調が訪れ、夢をいったん手放した時期もある。けれど、就労移行支援のスタッフから「障がい者アート」の世界を教えてもらったことをきっかけに、彼女は再び筆を取る決意をする。30代後半、アートは“もう一度生きるための灯”として戻ってきた。油絵は三原色と白・黒だけで描き上げ、アクリル絵具にも挑戦。コミック画も描き、カメラ片手に動物園や水族館、動物カフェへ出向いては、生き物たちの息づかいを作品へ写し取る。書道は疲労で集中を保つことが難しく、思うように進まない時期もある。それでも近年は地元の書道展に出展し、好きな近代詩文や仮名にも取り組むなど、静かな歩みを続けている。主な画歴・受賞歴2001年 講談社フェーマススクールズ 絵画専科・漫画専科 受講2022年 パラアート 入選(絵画)2023年 パラアート 入賞(書道)2023年 日本障がい者就労支援協会 最優秀賞(写真)2024年 パラアート 入選(書道)2025年 わたぼうし音楽祭 入賞(大和郡山市長賞・日産労連ゆうらいふ賞)「くらげのダンス」2025年 広島市ピースアートプログラム アートルネッサンス2025 入選再び描く勇気をくれた人たちへの感謝を胸に、彼女は今日も「描く」「書く」「つくる」という行為を通して、自分の夢に静かに、確かに近づいている。