1977年、岐阜県生まれ。人生の途中で緑内障を発症し、視覚に制限を抱えるようになった。しかしその出来事は、彼にとって“光”そのものを見つめ直す契機となり、やがて 画家としての道を切りひらく出発点 となった。視界が揺らぐほど、光は鋭く、色は深く響くようになる。その独特の感覚を武器に、彼は多彩な表現世界を築き上げてきた。幻想的に揺らめく風景、幾何学的な構成美が光る抽象画、そしてどこか自然のユーモアがにじむ温かな作品たち——それらはすべて、“見えにくい世界”から生まれた、彼にしか描けない景色である。視覚障がいがもたらした独自の色使い、感覚に導かれる大胆かつ繊細な構図は、観る者の想像力を刺激し、心の奥に静かに余韻を残していく。また、創作においてはパートナーとの協働を何より大切にしており、互いの感性が響き合うその関係性は、作品の深みと広がりをさらに豊かにしている。個展開催、作品採用など確かな実績を積み重ねながらも、彼は常に探求者であり続ける。制限の内側から生まれる新たな表現の可能性を、日々ひたむきに追いかけている。光を失いかけた先で、光を掴んだ画家。その絵には、静かな強さと深い希望が宿っている。