障害による入院——その静かな時間が、私にとって“描く人生”の始まりだった。病室の白い壁に囲まれたある日、ふと手にしたペン。その細い線が紙の上を走った瞬間、胸の奥で沈黙していた心が、ゆっくりと動き出した。退院後も、描く行為は自然と私の日常に溶け込み、不安定な時期の支えであり、静かな祈りであり、「私が私でいられる場所」へと変わっていった。今では、キャンバスに向かう時間は欠かすことのできない大切な習慣。油性マーカーで引かれる力強い線は、迷いや不安を振り払うような決意の軌跡であり、色鉛筆で重ねる鮮やかな色は、私の中にある“言葉にならない世界”そのものを映し出す。線と色が出会い、響き合い、やがてひとつの作品として立ち上がっていくその過程は、私にとって癒しであり、挑戦であり、そして——生きる力そのものだ。描くたびに、眠っていた感情や記憶が静かに目を覚まし、形を持ち始め、光を宿していく。その瞬間に立ち会えることが、私の喜びであり、存在の証でもある。これからも心に浮かぶイメージを大切に、ひとつひとつの線に想いを込めながら、描き続けていきたいと思う。作品を通して、私が見た世界の一部が、誰かの心にそっと寄り添うことを願って。